2009年4月15日
「伝統野菜サミット」が二月に加賀野菜の産地・金沢で開催された。テーマは「伝統野菜が地球を救う!」というもの、なぜ地球を救うのか!
桜の開花もここ数年速まり、例年より七日も早く開花宣言がだされた。各地のお花見イベントは散ってからの開催となったところもあり、地球の温暖化の影響とも云われている。
この地球環境と食を結び付けて考える指標が、「フード・マイレージ」である。食料の輸送量に輸送距離を掛け合わせて算出する指標から導きだされるのは、なるべく近くで栽培された物を食べることが重要で、地球の温暖化の元凶、二酸化炭素CO2排出の削減につながるからだ。
伝統野菜は、これまでの歴史の中で、地域で栽培された野菜が、地域で食べられ、食文化を産み出すなど地域と深いかかわりを持った野菜だ。伝統野菜の江戸東京野菜も、伝統小松菜や、練馬大根に代表されるように栽培地の名前が付いて、地域と深い関わりを持った野菜だ。
今日、消費者の野菜に対する安全、安心志向から、地場産野菜の需要は高まっていて、江戸東京野菜は、その象徴として話題を提供している。江戸から続く農業の歴史や文化を伝える野菜を、代々耕し続けてきた農地で栽培してくれる生産者は世代交代の中でも増えつつあり心強いかぎりだ。