今話題の江戸東京野菜

「にほんばし江戸東京プロジェクト」で栽培を楽しむ老舗「てん茂」の奥田秀助さん(左)と息子の陽助さん
〈写真提供・月刊日本橋〉

新聞記事

2010年6月19日

(13) 地域住民に食育実践

にほんばし江戸東京野菜プロジェクト

 昨年八月に、小金井の農業後継者たちが、日本橋で企画された「にほんばし江戸東京野菜プロジェクト」に協力した。

 JA東京むさしが大型ポットや養土などの栽培キットを販売して、後継者たちが、指導を行ったもの。この活動に関連して、十月末、日本橋の橋上で行われた「日本橋まつり」に、キャベツを鉢植えにして持ち込み、収穫体験を味わってもらうなど、日本橋の住人に食育・食農を実践させている。この様子は、フリーペーパーの月刊「日本橋」が、栽培経過やイベントを逐一掲載しているから反響も大きい。

 また、日本橋の区立常盤小学校と私立日本橋女学館が手始めに「金町コカブ」や「伝統小松菜」の栽培に挑戦し、子供達の反応に食育・食農の手ごたえを感じたという。

 先月、同プロジェクトでは再び農業後継者たちを招いて夏果菜の「寺島ナス」の講習会を実施した。

 私立日本橋女学館と区立常盤小学校は昨年に続いてだが、今年から新たに日本橋久松町の区立久松小学校、東京駅八重洲口に近い、区立城東小学校でも「寺島ナス」の栽培に取り組んでいる。

 小松菜や金町コカブだと二カ月で収穫を迎えるが、ナスとなると五月から十一月まで長期間収穫体験ができる。しかも固定種だから病気に弱いし、匂いが強いなど個性的で、子供たちが食べるところまで指導できれば取り組みは成功と言える。

(公財)東京都農林水産振興財団 大竹道茂