2010年4月21日
江戸の頃からの産地五日市には、特産の「のらぼう菜」が寒さを耐えたことで甘みが増し、遠くから味を知ったリピーターが車でやってくるが、四月も中旬になると農家では、トマト等果菜類の定植の準備が始まる。
江戸東京野菜は寺島ナス、馬込半白キュウリ、谷中ショウガ、奥多摩わさび、銀マクワ、東京ウドと品種の少ない時期に入るが、東京農業WEBで紹介している「江戸東京野菜はここで買えます」をチェックしての需要も増えているようだ。
インターネット検索大手グーグルのサービスによると、ウェブ等に「江戸東京野菜」の文言が表示されている件数が、昨年までは二万件レベルだったのが、最近では百万件という驚くべき数字が表示され、京野菜に追いつく勢いで、江戸東京野菜への注目度が俄然高まっているのが分かる。
江戸の時代から、命を育み、命を繋いできタネだから、食育の授業などでも取り上げられている。前に紹介した品川カブのように農商工連携による商品開発を促す野菜も少なくはない。
馬込三寸ニンジンは赤い色物が少ない中でしかも三寸という短根の愛らしさからスイーツとしての引き合いもある。また、寺島ナスもナス本来の香りが強く、実が詰まって天ぷらにすると美味しいことからすでに割烹店などからの引き合いも多く、江戸東京野菜の更なる需要拡大が期待されている。