2010年7月21日
野菜と文化のフォーラムと言うNPO法人が「野菜の学校」という勉強会を五年前から開いていて今年は「日本の伝統野菜、地方野菜」(月一回)で、四月が沖縄野菜、五月が京野菜、六月が加賀野菜と来て、七月が江戸東京野菜だった。
この会の参加者は、青果商、市場関係者、食に関するジャーナリスト、野菜のソムリエ、料理研究家など50余名を集めて開催されている。
江戸東京野菜は秋から春に向けては、品数も多いが、夏野菜が少ないことからどうしたものかと思っていたが、江戸の文化を伝える野菜も集まり、江戸東京野菜についての歴史や栽培の現状など、話をさせてもらった。
メインの食べ比べは、売り出し中の「寺島ナス(蔓細千成種)」と岡山県産の有機農法で栽培した「千両ナス」。
ただ切っただけの生と、2%の塩水に漬けたもの。揚げたものと蒸したものの四種を、見た目、食感、香り、食味で、比較して意見を総合する。千両ナスは食べ慣れていて安心としながらも、寺島ナスの加熱した揚げたものと、蒸したものの評価は、「堅い皮と果肉が変化して甘くとろみが出て美味しい」と、すべての班で高い評価だった。千両ナスに勝るとも劣らない結果が出た。
大量生産、安定供給に伴って野菜は固定種から交配種にとって変わったが、美味しい野菜を置き忘れてしまったかのようだ。